環境保護のためリサイクルを推し進めるべきか

環境保護のために私たちができる3Rというものがあります。リデュース(reduce)リユース(reuse)リサイクル(recycle)の3つです。環境保護という観点で何かと騒がれているのがリサイクルなのではないかと思われて仕方ないのですが、実は環境保護という観点では最も重要ではないファクターである気がするのです。
例えば再生紙はそれ程素晴らしいものなのでしょうか。グリーンピースも言っていますが森林破壊を抑止するために再生紙を利用すべきという考え方があります。しかし再生紙を製紙しても需要がないという現状があります。昔はちり紙交換と呼ばれる古紙回収業が成り立っていましたが、現在では再生紙は安価で輸入できるため成り立っていません(少なくとも私のまわりでは見かけません)。再生紙を製紙しても捨てなければならないことだって考えられます。また古紙に付着しているインクの汚れを落とすために相当量の塩素を用います(従って少なからず漏れが生じる)。塩素の漏れが原因で環境に悪影響を与える恐れもあります。製紙の過程で汚水も出ます。熱・電気エネルギーも大量に消費します。極論を言うと「節約のためならお金を惜しまない」みたいな論理です。
リサイクルは生産(製造)との両立が可能です。リサイクルという言葉を使って企業側は消費者に対してクリーンなイメージを植え付けることができます。企業側には申し訳ないけれど、リユース、リデュースの方が環境に対してはいい影響を与えるのです。
「環境にやさしいから、リサイクル」なんて短絡的なキャッチフレーズを鵜呑みにしてはなりません。原始的ですが使える物の再使用、ゴミの削減が環境保護のためには最も重要なことだと思います。