消尽する譲渡権にはメセナで補償?

ブックオフが払う1億円について――Copy & Copyright Diary


あくまでも、著作権料ではなく、文化振興的な意味合いの金額なのです、という事ですが。


YouTubeニコニコ動画JASRACと契約したという話*1もそうなんですが(ITメディア)、コンテンツ産業の枠組みである限り、著作権管理団体を外してコピーライトを考えることが出来ないとつくづく思いました。
頭が固い所為か、古本屋と著作権の問題を考えるとき「消尽しない譲渡権」という発想から抜け出せなかった自分は反省すべきです。法的枠組みじゃなくて「企業メセナ」ですか。案外、企業社会側からの〈均衡・自浄作用〉の方がスマートなのかも知れません。
しかし気になる点があって、それは全ての著作物が著作権管理団体の管理下に置かれていない状況で、「企業メセナ」によるブレークスルーは妥当かどうかという点です。
著作物の活用を進めようと考えた場合、(著作者の意思は多様であるにもかかわらず)多様な窓口・多様なライセンス・多様な契約は利用者(主に企業)にとって負荷になるでしょう。


情報倫理の問題が企業倫理*2の問題に移行している??

*1:こっちの場合はそもそもが違法ですが

*2:当然、企業倫理の背景にはビジネスを展開する上での戦略とか、信頼性など企業イメージの向上とかがあるんでしょうけれど