オンライン、オフライン、手続の簡略化、市民参加?

ガバナンス論が終わると日記を書く頻度が落ちますが、極力、書いていこうと思います。


最近、先輩に教えて貰ったProject Shizukuを見てみたのですが、まるで「耳をすませば」の世界だなぁという第一印象を持ちました。奇抜というより、寧ろ素直すぎるくらいの印象です。
本(メディア)を通じて人と繋がりたいと感じる気持ちは共感できます。映画について語るために、人と一緒に映画を見に行くというのと似ています。
ニコニコ動画も他者とメディアを共有することで付加価値を生むサービスだと考えることができます。ただし、ニコニコ動画は原則匿名のコメントで成り立っているので(オフ会等は除いて)特定の他者との人間同士のつながり、リアルなつながりを希求するには至っていないはずです。


図書館情報システムの高度化に伴って手続の簡略化が行われ、オフライン(或いはアナログ)の作業が少なくなったのは事実だと思います。メディア接触に関連した一連の手続の中で今までの情報システムが人との繋がりを奪っていったと言い換えられます。そこで、Project Shizukuは逆に情報システムによって人との繋がりを創出しようという試みを打ち出している訳です。


私個人としては、「友達をつくる」「恋人をつくる」というレベルの問題から発展して、「知識の共有」「学習社会の創出」といったレベル、そして(IDプログラム的には)「市民による政治参加の支援」「民主主義社会の基盤づくり」といったレベルを目指していきたいと思うのです。


ITで完結するのではなく、図書館という施設や図書館職員(人的資源)を上手く活用したより良いコミュニティ発展のを助けるガバナンス・システムを考えていくと面白いかと思います。


(最近、高度情報社会における図書館は「ビジネス支援型」と「コミュニティ支援型」と「資料保存型(国立国会図書館など)」に分化していくのではないかという仮説が頭の中を巡っているのですが、それはまた別の機会に書きます)